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【重要】親にFTMだとカミングアウトするとき

 

こんにちは、asahiです。

 

「カウンセリングを受ける前に親にカミングアウトしたい…」

「どうやって親にカミングアウトすればいいんだろう?」

「カミングアウトをして、もし理解してもらえなかったら?」

 

FTMでなくても、何かしらのマイノリティをもっていて、それを親に言うのはかなりの勇気と覚悟がいりますよね。

 

実際に私もそうでした。

 

今回は「親にカミングアウトをするときに必要なこと」について書いていこうと思います。

 

・親にカミングアウトするときの伝え方
・親が理解してくれないときの理由

 

以上のことを知ることが出来て、カミングアウトをするときのイメージが鮮明になり、カミングアウトの成功率も上がります。

 

親にカミングアウトすることはかなり勇気がいることですが、少しでもこの記事が参考になって、勇気を持って言うことが出来る人が増えれば嬉しいです。

この記事の目次

親にFTMだとカミングアウトするときの方法

どうやって親にカミングアウトをすればいい?

 

まず、親にカミングアウトするときのポイントは5つ。

 

  • 自分の心境を語る
  • 同じような人が世界中に存在することを話す
  • 治療や手術について話す
  • どう接してほしいか伝える
  • 親の気持ちを聞く

 

自分の心境を語る

いきなり、「自分は男です」というよりも、先に心境を語るほうが親も理解しやすいです。

 

・プールで水着を着ることが苦痛
・トイレも行きづらい
・生理がくると悲しい
・学校などでも女性扱いされることがしんどい
・身体に嫌悪感がある

 

など、いろいろあると思いますが、まずは自分にとってつらいことを伝えましょう。

 

親に対しては女性であるかのような素振りをしてきたかもしれませんが、そのことについても「嘘をついていたのではなく、心配かけたくなかった」などのフォローを入れるといいです。

 

まずは”こういう思いで、こんな考えをしている”と気持ちを伝えることが大切です。

 

例えばこんな感じ

実は昔から性別や身体に違和感があって、段々と女性の身体になっていくのがどうしようもなく悲しい。学校とかでも、女子更衣室で水着に着替えるのもすごくつらいし、女子トイレを使うのも抵抗感がある。生理なんてもってのほかで、すごく嫌な気持ちになる。自分はおかしいんじゃないかと思って調べてみて、当てはまっていたのが「性同一性障害で身体は女性だけど、心は男性」だった。確かに昔は自分のことを男だと思っていたけど、身体が女なのにそんな風に思うなんておかしいことなんだ、と思っていたことがあった。家では心配かけたくなくて女として生活してきたけど、もう自分に嘘をついて生活するのが苦痛で仕方ないし、これからは正直に生きていきたいと思ったから、話すことにした。

 

同じような人が世界中に存在することを話す

 

著名人の名前を出すのもいいですが、テレビの情報だけだと勘違いされやすく、ちゃんと調べたり、実際に会ったことがなければ、「キャラのためになりたくてなったんでしょ?」と思っているだけの人はいますし、圧倒的に知識は少ないです。

 

そもそもほとんどの人はそこまでの苦難や苦痛は知らないし、まさか女で生まれてても心が男っていうことが実際に身近に起きているとは思ってもいないのです。

 

まあ当事者以外の人からすれば、「性別」について考えることはほとんどないので知らなかったりするのは当たり前ですよね。

 

なので、「心はずっと男性であること」をしっかり伝え、「女性として生きるのが面倒だから、男性になりたいわけではない」ことを話しましょう。

 

その上で、自分だけではなくそういう人は一定数いることを話す。

 

例えばこんな感じ

自分だけがそうなんじゃなくて、有名な人でいったら、はるな愛さんとかがそうで、心と身体の性別が一致してない人もたくさんいる。誤解してほしくないのは、「女より男のほうがいい」とかそんな風に思ったわけじゃない。自分だって、心が女ならどんだけ楽だろうと思うけど、心が男だから女として生きていくのがすごくつらくて仕方がない。だから、男として生活したいと思った。

 

これからについて話す

 

女から男になるってことはどうなるの?手術するの?大丈夫なの?

 

というように、世間的にも「女から男になる=手術=リスクでかい」のイメージがあると思いますが、理解してもらうためにも、その説明も順を追ってしていく必要があります。

 

女性から男性として生活するといっても選択肢はいろいろありますよね。

 

・全く治療をせずに生きていく
・ホルモン注射だけして生きていく
・戸籍も変更したいからそのために手術する

 

まずは自分の中でもどうしていきたいかを決めておくといいです。
決めるといっても絶対守らないといけない約束事ではないので、「今はそう思っている」程度で大丈夫です。

 

どちらにせよ、カウンセリングは必要になるので、まずはカウンセリングを受けたい旨を伝えましょう。

 

あと、ホルモン注射や手術に関するリスクについても話しておいたほうがいいですが、当事者のブログなどではなく、手術や治療に関しての知識は自由が丘MCクリニックのFTMについての記事がオススメです。

 

FTMの寿命の研究結果や手術についての情報も書いてあるので、読んでみてください。

 

例えばこんな感じ

自分は心が男性だと確信しているんだけど、どうしてもこれからのためにカウンセリングが必要になってくる。「性同一性障害」って診断されたあとに治療や手術っていう流れになるけど、治療や手術をするのは○○のような副作用もある。とはいっても、これで必ず病気になるわけではないし、身体に気をつけた生活をしていれば、寿命に大きな影響があるわけではないといった研究結果もある。確かに多少のリスクはあるものの、自分はこれを受け入れてでも、男性として生活していきたいと思っている。

※副作用が〇〇になっているのは、一旦自分で調べたことをそのまま伝えた方が説得力が増すからです。

 

どう接してほしいか伝える

 

どう接してあげたらいいのかしら…

 

と親だけではなく、カミングアウトされた人は思うので、これから自分に対してどう接してほしいのか伝えてください。

 

どう接してほしいのかを伝えないでカミングアウトしっぱなしになってしまうと、された相手は今後どう接していけばいいのかわからなくて困ってしまうことはよくあります。</b>

 

・女性物の服を買ってきてほしくない
・普段の行動で「女らしくしなさい」と言わないでほしい
・呼び名を変えてほしい

 

というように、それぞれがしてほしくないことがあると思うので、それを思い切って伝えましょう。

 

親の気持ちを聞く

 

ここまで言ったら、親の気持ちも聞きましょう。
理解してほしいなら、カミングアウトする側の意見も聞いた方がいいです。
最初は否定的だったり、罵倒されるかもしれません。

 

そこで、なんで理解してくれないの!という態度を取ってしまうと、逆にこじれてしまう可能性があります。

 

否定的な態度を取るのも、何か理由は必ずあります。
その理由を探り、冷静に対処することで最終的に理解は得られるはずです。

 

親に理解してもらえない理由

基本的に親はカミングアウトされたときに、深層心理で「大丈夫なのか?」と思います。
人によってはいろんな不安が押し寄せてきて、攻撃的な態度を取ってしまうかもしれません。
そして理解してもらえないといった結果になってしまう。

 

そうならないために、理解してもらえない理由を想定しておいて、冷静に対処しておいたほうがスムーズに事が進むでしょう。

 

  • 社会的に不利なのではないか?
  • 身体に負担がかかって早死にするのではないか?
  • 世間に白い目で見られ、孤独を味わうことになるのではないか?
  • あとで後悔することになるのではないか?

 

以上のことを大体心配されると思います。

 

社会的に不利なのではないか?

 

就職とかできないんじゃないの?

 

昔は性同一性障害が理由で面接から落とされることがありましたが、今はLGBTフレンドリーな企業が増えた影響で、性同一性障害でも関係なしに受け入れるところも多いです。

 

性同一性障害だから、面接で落とされるというとこらがまだ少なからずあるにしても、企業側でもその差別的なイメージがあまりよくないという流れになってきているため、かなり減ったと思います。

 

そのせいで昇進が出来ないといったことも、今後なくなっていくでしょう。

 

身体に負担がかかって早死にするのではないか?

 

身体に傷をつけて大丈夫なのか?

 

治療をするという選択をする場合、やはり多少のリスクは伴います。

 

そのリスクは何なのか?
どういった理由でそうなるのか?

 

治療や手術に関しての知識をしっかり入れておいて、親には説明し、自分はそのリスクを受け入れてもなお覚悟を決めてやりたい、という意思を示すことが大切です。

 

治療や手術のリスクや副作用に関しては、個人のブログよりも専門的な知識のある病院の記事のほうが個人的にはいいと思います。

 

オススメは自由が丘MCクリニックのサイトです。

 

世間に白い目で見られ、孤独を味わうことになるのではないか?

 

この先、差別など受けて苦労するに違いない

 

差別を受けて、つらい思いをするのではないかと心配する親もいます。
友達や誰かにすでに身近な人に話している場合はそのことを伝えましょう。

 

自分のことを話しても味方になってくれる人はいること、もう差別的にみる人は減ってきていること、それよりも今のままで生活をするほうがつらいことなどを話し、自分とって一番幸せに生きれる方法は何かについて伝えるといいですね。

 

あとで後悔することになるのではないか?

 

一時的に勘違いしてるだけじゃないの?

 

そうならないためにもカウンセリングがあります。
親からそう言われてしまっても、カウンセリングだけでも受けさせてもらうようにしましょう。

 

少し道のりが遠いですが、診断が下れば理解してもらいやすくなります。

 

 

もし何を言っても親に理解されなかったら?

理解できないの真意は、大体は「大丈夫なのか?」と子を心配する気持ちからだと思います。その反動でつい声を荒げてしまったり、しばらく仲が悪くなったりすることもあるかもしれません。

 

しかし、「そうか、女性でいるよりも男性でいたほうが楽なのか」と腑に落ちた時には理解してくれて誰よりも応援してくれるはずです。

 

とはいえ、中には全く意に介さない、特に大した理由もなく理解しようともしない親もいると思います。
その場合は少し距離を置いたほうがいいです。もし成人しているならなおさらですね。
治療や手術は絶対に親からの理解が必要というわけではありません。

 

あなたの人生なので、一番生きやすいように生きるべきです。

 

【体験談】親にFTMだとカミングアウトをしたとき

余談ですが、私の経験をお話しします。

 

私は20歳くらいのときに親に初めてカミングアウトをしました。

 

正直、理解してもらえるのか不安で一生言わないでいるほうが楽なんじゃないかと思ったこともありましたが、やっぱりこのまま生きていくのには無理があるし、治療をして身体に対する嫌悪感から早く解放されたかったので言うことにしました。

 

当時はろくな知識もないまま、順序も踏まずカミングアウトしたので、結果的に「勘違いやろ?」と言われました。笑

 

説得材料というものが手元にない状態だったので、今思えば全くもって親に対して思いやりのない状態でカミングアウトしたわけです。

 

分かりやすく言うと、「子供がしんどい思いしてるんやから、親ならわかってくれ」という感じで理解してもらおうとしました。

 

数か月くらいは「勘違いやろ」などと言われつつ、カウンセリングを受けていく中で段々と理解してくれるようになりました。診断が下りた時には完全に味方になってくれていたので、時間が解決した感じですね。

 

経験から思ったことは、当たり前ですが、納得してもらう知識は絶対的に必要だということです。

 

そして、今後はどうしていきたいのか、どうなりたいのかをしっかりと話をして、親に不安を残さないように話し合いをするべきだと思いました。理解してもらうことの最低限のマナーになりますね。

 

まあ、私は完全に最低限のマナーを守らずにいきましたが。笑

 

最後に

 

親にカミングアウトをするのは本当に緊張しますよね。

まぁ、誰にカミングアウトするのも緊張はするものですが、何となく親に言うのはラスボス感あります。

 

カミングアウトした当時よりは大人になって、今さらながら反省点がたくさん浮かびました。

この私の反省点から少しでも役立っていただければ幸いです。

 

それでは、また。
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