「自分の恋愛対象が”普通”とは違う…」
「将来の不安が重くのしかかっている」
「仕事や人間関係も上手くやっていけるんだろうか」
「やっぱり自分を隠して生きていかないといけない?」
自分の恋愛対象、性自認がいわゆる”普通”とは違うと気づいたとき、将来に不安を感じることがありますよね。
結婚は?子供は?老後は?
この不安に耐えれなくなり、望んでいない結婚をしてしまう人も存在します。結婚した相手は悪い人ではないかもしれませんが、生涯を共にするパートナーは本当に好きになった人がよかったと後悔してしまう可能性があります。
最近ではパートナーシップ条約が出来たりと、率先して活動してくれている人達のおかげで随分とLGBTに対する理解や認知度が上がってきたかと思います。とはいえ、日本では肝心の同性婚がまだ認められていないため、どうしてもLGBTが”変わっている”ような風潮があります。
その影響で、人間関係を円滑にするために、周囲から浮かないために、昇進などの社会的地位を守るために、それぞれが自分を隠しながら生きているので、世の中が生きづらく感じてしまう人も少なくありません。
「自分は普通じゃないから苦労するだろうな…」と、未来に絶望してしまう若い世代も多いと思います。
そうならないためにも、まずは自分自身の性指向・性自認は「異常」ではなく、日本全体ではまだ完全には理解されていないものの、思っているよりも味方は多いし、働きやすい環境を提供してくれる企業もあり、自分自身の価値が差別によって脅かされるのは間違っていることを知る必要があります。
前置きが長くなってしまいましたが、今回は「LGBTの将来」について書いていこうと思います。
少しでも、将来が不安になっている人に参考になれば幸いです。
この記事の目次
LGBTだからといって将来が不安な人へ
メリット多い!将来はLGBTフレンドリーな企業で働くのもありだと思う理由
- 差別禁止規定がある
- いろんな福利厚生
- 性別適合手術休暇がある
LGBTフレンドリーな企業が主に取り組んでいることですね。
企業によっては取り組みも様々ですが大体この3つはあるイメージです。
差別禁止規定がある
差別禁止規定とは、国籍、年齢、性別などと同じように、性自認や性指向についても差別を禁止する規定のこと。新聞でも2016年にこんな記事が載っていました。
ソフトバンク、社内で性的少数者(LGBT)への差別やハラスメントを禁止することを社内規定に盛りこむと発表した。LGBTに関しては社内の差別禁止条項に「性別や性的指向に関係なく互いの人権を尊重する」と新たに盛り込む。(一部抜粋)
ソフトバンク、LGBT差別禁止を社内規定にー日本経済新聞ー
つまり差別的な発言を禁止するだけではなく、性別や性指向が面接の可否の決定や昇進などの社会的な地位に影響を及ぼすことはないとすることです。
そんなん当たり前やろ、と思ってしまうところですが、実際にはトランスジェンダーだとカミングアウトしただけで、何を思ってか、面接中に帰ってくれと言われたという人もいます。面接官の立場からいうと、悪気があるわけではなく、前例がないとか、会社的にどう対処できるかわからないとかいろんな思いがあっての判断かもしれませんが、、、会社自体にそういう規定があったらそんな悲しい出来事も起きないですよね。
とはいえ、差別禁止規定がないとそう判断してしまう人がいるというのは悲しいことですが…。
なんにせよ、そういう規定があるなら、トランスジェンダーにとっては面接する前から手術のことを考えなくても済みますし、面接も受けやすくなりますね。気持ちも楽です。
私はこういう企業があることを知らなかったので、なるべく男女で実力が分けられないような鍼灸師の資格を取りましたが、知っていたらもっと違う道を歩んでいたかもしれません。後悔はしていませんが。笑
いろんな福利厚生
パートナーシップ条例は知っている人も多いとは思いますが、このパートナーシップ条例を自治体で認められたとしても、企業側で「結婚」にしか対応していなければ、同性パートナーでは福利厚生もあまり受けられない場合があります。
それに対して、LGBTフレンドリーな企業は「パートナーシップ制度」を設けていたりします。
つまりは以下の待遇が考えられます。
- パートナーの身内が亡くなったときの休暇
- パートナーの連れ子のための育児休暇
- 単身赴任の際の別居手当
- 日本の制度上、適用できない社会保険によって生まれる不利分の会社負担
企業によって行っていることはさまざまですが、基本的には同性パートナーを配偶者として認めて、「結婚」と同じように扱う動きです。
場所によってはランドセル贈与するなんてところもあるそうです。
性別適合手術休暇がある
以前までのトランスジェンダーは
・就職する前に手術を終わらせておいて、誰にもカミングアウトをせずに生きていく
・手術もせずに苦痛に思いながらも「身体の性」で生きていく
・就職していたけど、手術のために休まないといけないため退職をする
などのようなことになっていましたが、今では企業によってはこういう取り組みをしているので選択肢は増えたと思います。
このようにLGBTにとって嬉しいさまざまな待遇が受けれるのはメリットが大きいですよね。
実はこのようにLGBTフレンドリーな企業は結構多いですし、間違いなくこれからも増えていくと思います。将来はLGBTフレンドリーな企業を選ぶことで自分にとって安心できる部分もあるかもしれませんね。
LGBTだから将来カミングアウトしないといけない理由はないです
LGBTフレンドリーな企業があるとはいえ、待遇を受けるなら結局はカミングアウトをしないといけないことになります。
カミングアウトをして自由に生きたい!と思う人はいいかもしれませんが、それは人それぞれ。カミングアウトする必要がないと思っていたり、したくないと感じているなら無理にする必要は全くありません。
というようにカミングアウトをすることが正しいことみたいになってしまって、カミングアウトしたくない人に対して、カミングアウトを強要するのは良くないです。
LGBTフレンドリーな企業を選ぶのも、自分らしく生きる手段の1つに過ぎないし、もし公表しないほうが自分らしく生きられると思うならそれも正しいと思うので、逆に思いつめすぎないようにしてくださいね。
結論、LGBTだからといって将来を悲観しなくてもいい
まだLGBTの差別的発言を公でする人はいますが、それも段々と「その発言を大勢の場でするのはどうなの?」というような感覚になってきている人が増えているとは思います。
意識的に「異性愛が普通」という感覚が徐々に減っているんですね。
まだまだ将来が不安という人は多いですが、生命保険でも同性パートナーを受取人として指定できるようなものも増えてきていますし、段々と変わってきています。
周囲にカミングアウトする、しないはどちらでもいいとして、妥協をして自分の望まない結婚をして気持ちとは裏腹な方向に進むのはあまりオススメできません。
たしかに性的マイノリティは理解されることは少なく苦痛をともなうことも多々あります。だからといって、自分を偽って人に嫌われないようにする生き方をするのは自分にとっては大きな損失にしかなりません。
今、将来が不安なときならなおさら、性的マイノリティを理由に自分の能力や価値を自分自身で下げないことが大切です。
そもそもそういう風に堂々と生きている人が周囲に認められないわけがありませんし、結果は必ず後からついてくると思うので、心配ないと私は思います。
最後に
LGBTフレンドリーなどの企業が増えたことで、仕事をしやすくなる人も多くなると思います。
LGBTだからといって、将来が不安定で、100%不幸になるわけではないので安心してくださいね。
とはいえ、まだまだ発展途上だと思うんで、人が人として自分らしく生きていける社会がもっと実現していってほしいですね。
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